世界観は対極で捉える

ドラマやゲームなどの物語の創作において、「世界観」という言葉がよく使われる。

共通認識としてのイメージで掴みやすいのは、例えば「日常と非日常」、「天国と地獄」、「男と女」、「光と影」などがある。

ストーリー開発では、「はじめ・なか・おわり」の三幕構成を軸に「世界観」を捉えると、以下の点を留意していただければと思う。

世界観 
対極 → 二項対立

つまり人間の脳が認知する科学と同じだが、一方向に偏ると認識できないが、別の対極的な方向の力を加えると、認識できる場合がある。情報は視覚から脳へ伝達されるとき、自動車や自転車を運転するときに感じるスピードの「速い」と「遅い」ことと同じような感覚である。

現在の社会に当てはめると、

「アナログとデジタル」がある。
もっとわかりやすくすると「0か1」がそうである。

日常の中で我々は自己表現するときによく使う世界観がある。すばり、ストーリーの基本でいうと、

「過去と未来」

がある。また何気なく、観ているドラマで認知しているが、身体的な世界観では、「アクションとリアクション」がある。

ただし、現代の時間軸だけの世界では、SNSやスマートフォンが発達したことによって対極、いわば二項対立が曖昧になってきている。情報を共有することによってメディアコントロールされ、脳のなかで考え出されたものに意識が限定されてしまう。

映画で例えると『マトリックス』や『グラディエーター』の世界観のようなことが現実(ノンフィクション)でも事実として起こっている。セリフの中でも”現実=リアルワールド””仮想現実=バーチャルリアリティー”を行ったり来たりして、自分が今どこにいるのかわからなくなる。

中世ローマの歴史は今も変わらず繰り返している。「上流」と「下流」、剣闘士は奴隷として王族=権力者たちの見世物(娯楽)として犠牲になっている。ヒットする映画には、このような世界観を作ることによって、ストーリーに観客は引き込まれ、無意識のうちに受け入れている。

ストーリーにおける世界観は扱い方を間違えると、怖い。

世界的な大企業になったAppleのスティーブ・ジョブズもこのストーリーにおける世界観を自社の商品説明で巧みに使っているのだ。決して、一方的に自社の商品を押し売りすることなく、形のないストーリーは消費者やファンの心の中に入り込んでいる。

ここでは、より優れたストーリーを開発するために「世界観」を作るための視座になればと思い、記事を書いているつもりだが、日々、めまぐるしく変化する環境や社会を俯瞰するときに表層的な状況に絡め取られないように

WHY=なぜ?を問いながら
「心の目」を持つこと

で、人生をより深くできるのではないかと自分自身にも問いたい。

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